063 椎名诚文章ー数字

2023-03-15 13:50:11   文档大全网     [ 字体: ] [ 阅读: ]

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数字 ―――椎名誠

《時にはうどんのように》より

気が付くとこの連載も今週号で222回目だ。

僕は占いというものにはあまり関心ない、が、数年前にある雑誌かなり長い僕の特集を組み、その1コーナーに僕を占う、という企画があった。姓名判断から水晶玉占いそして星占い、血液型などなどそれぞれの専門家がいろいろな角度からいろいろなことを「無料」で占ってくれた。

その時、人には運命数字というものがあって、僕のそれは「2」である、ということを知った。

当時は「ふーん、そうなのか」と思った程度だが、「2」が何か僕の人生のポイント的数字である、ということはしっかり頭の中にインプットされたようである。

その後、何か重要な問題を前にして、それがどうなるか分からない様な時、自分の行動の中で自然に「2」を選択することが多くなった。

例えば、駅の公衆便所へ入ったときなどは速やかに2番目のを選ぶ。しかしこの場合少々判断に迷うのは、それをどちらから数えたらいいのか、ということだ。

奥から数えて2番目なのか、入り口から数えて2番目なのか、公衆便所に正しい順列というものがあるかどうか、誰か知っていたら教えてほしい。

目下は勝手に便宜的に奥のほうから数えている。小さな公便所で場所が三つしかない時は大変気が楽である。

公衆電話も、何か問題を持っている時や、その電話によって大きく何かの決定がなされる、というようなときは黙って静かに2番目のボックスがあくのを待つ。

飛行機や列車の指定席の数字に「2」が混じっていると「いいぞ、いいぞ」と思う。 以来、2 が付くものが色々気になった。

でもこの世の中は「2」が付くものというとあまりいいイメージのものはないのでありますね。

例えば「2流」である。

「あの人は2流だから、、、、、、」などという評価は、この人は馬鹿だからーーーとか阿呆ですね、等と言われるよりもっと本格的に壊滅的に下のランクにあるような気がする。

2の次」というのも露骨に軽視されていていやだな。

「二重人格」「二枚舌」というのもあった、どちらにしても一番信用できない人間のタイプではないか。

「二兎を追うものは一兎も得ず」というのもあったなあ。二兎を追わなければいいのだろうが、僕自身を見ると、どうも二兎どころか七兎も八兎も追って疲れているところが悲しいくらい明らかだ。


「二束三文」「二重価格」「二重帳簿」なんて言葉もある。みんな商売に関する言葉だけれどもどちらも清々しくない。

「二重顎」などというとこれは明らかにみっともない。それと「2号」ね、うん、2号はまあまあいいか。

これに比べて隣の「1」はかっこういいのばかりだ。

「一途」「一所懸命」「一念発起」「一心不乱」「一匹狼」「一番弟子」「一攫千金」などがある。

一夜妻、一糸まとわず、というのもあるよ。

反対側の隣「3」のほうは「三段論法」「三振」「三角関係」「三回忌」、、、、と、まあ、一ほどではないが、そこそこの中流生活ぶりだ。

しかし、隣家の庭ばかり見ても仕様がないので、「222」について考えることにした。昔、ホテルでよく缶詰になって原稿を書いていたごろ、僕は京王プラザホテルの38階の一室によく泊まった。ここは部屋が新宿の西口に向いており、部屋から宣伝用のデジタル電光時計がよく見えた。ここで深夜原稿を書いていて、ふと顔を上げると、この時計がそれこそ「2:22」になっていたり、「3:33」「4:44」と綺麗に揃う状態で並んでいることが良くあった。けっして「2:21」や「3:34」ではなくて、不思議とぴったりなのである。

考えてみると、そのような時間に一人で必死に働いているのは、僕とその時計ぐらいのものであるから、きっとデジタル時計が僕を呼んでいたのだろうと思うのである。

「ねえ、見てみて、、、、、、」

と、時計がしきりに電波を送りよこし、見事に「3:33」のときにぼくがぱっと顔をあげてそれを見る、というわけなのである。

「見てくれたのね」

と、時計はちゃんと言い、僕は筆を止めて静かに頷く。 「次は4:44よ。また必ず見てね」

僕はうなずき、また一心不乱に原稿仕事に入り、そうして再び、ふと顔を上げると 「4:44」を見てしまうのである。きちんと深夜の約束を果たしたのでその3つ並んだ数字が喜んでいるのが僕には良く分かった。

次の「5:55」は見たり見なかったりした。

というのは大抵朝の6時近くになると体力の限界が来て、「555」の前に眠ってしまうことが多かったからだ。

友人にそのことを話し、今僕と新宿の時計と怪しい関係なのだ、といったら、そいつは少し考え、「666」というのを見たらちょっとその関係を考えたほうがいいのではないかな、といった。そうだろうなあ、と僕も思った。


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