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岳陽楼
皆様、ようこそ江南三大名楼の一つ――岳陽楼にいらっしゃいました。岳陽楼観光区にはこれから申し上げる四つの特徴があります。
一つ目は歴史悠久で、岳陽楼の前身は三国時代東呉の魯粛が作った閲平台
えっぺいだい
です。唐の時代になると、岳陽楼と称して、江南地区で最も歴史の古い楼閣です。
二つ目は景色が独特で、川、湖、山、城からなっています。巴陵の勝状、洞庭湖の一湖にあり、遠山を含み、長江を呑み、浩浩蕩蕩として、横に際涯なく(限りがなく)、朝暉夕陰、気象万千。この詩は岳陽楼の地形への取って置きの賛美といえましょう。
三つ目は文化が重厚であります。岳陽楼詩文集の中には千篇あまりの傑作とたくさんの対句が収められていました。杜甫の「岳陽楼に登る」から
はんちゅうえん
せんぺん
お
ちょうきせきいん
と
範仲淹の「岳陽楼記」に至るまで古今の文人達はよくここで足跡を残し
ていました。
四つ目は文物が貴重で、江南三大名楼の中で、唯一の、昔建てられた場所に昔のそのままの形で復元された建築ですから、歴史的、芸術的、科学的な価値が高いです。この楼閣は三階建てで、四本の柱、飛んでいる屋根、
かぶとしき
ゆいいつ
冑式の頂き、石や釘が一切使われておらず、すべてが木からできています。
なんきょくしょうしょう
ほっきゃくふきょう
巴陵古城に登ると、南極湘瀟と北極巫峡の鳥居が見られます。二つとも清の時代に建てられたものです。
今皆様の目の前に見える楼閣が岳陽楼です。三階に掛けられた岳陽楼の額
は郭沫若先生による親筆です。
岳陽楼の高さは21メートル、横幅は17メートル、奥行きは14メートルあり、三階建てで、三層の屋根、冑式木造構造、黄色い瑠璃瓦となっております。冑の頂きは岳陽楼建築の一番の特徴です。その形は古代将軍の帽子によく似ていて、意気揚々としており、また上を上がっていく屋根と調和して、楼閣がまるで飛んでいるように感じられます。屋根の内側はアーチ形構造で、蜂の巣のようになっています。屋根の外側に竜の頭、鳳凰の頭、雲の形のものがそれぞれ飾られています。
楼閣に入ると、岳陽楼記の屏風が目に入りますが、2階にも同じ屏風があります。本物は実は2階にあるものですが、一階の屏風は清の時代に呉と言う知事が大金を出して民
間の大工さんに頼んで2階の屏風を真似して作ったものです。そのために自分が離任する時、本物とチェンジして、持ち帰ろうとしたのですが、途中、嵐にあって屏風が洞庭湖に沈んでしまいました。後に現地の漁夫により湖の底から引き上げられました。偽物ですが、技のうまい大工が作ったので、記念としてここに飾られています。
二階の屏風をご覧下さい。これは北宋の時代に滕子京が岳陽に左遷されたとき、友達の範仲淹に頼んで作らせたものです。滕子京が岳陽に居る間、三つのことをやりました。一つ目は堤防を作り、洞庭の洪水を防ぐこと。二つ目は郡の学校を作り、人材を育てること。三つ目は岳陽楼を修復すること。彼は洞庭晩秋図を描いて、範仲淹に送りました。範仲淹がこの画を見て、ご覧になっている詩文を書きました。たったの369字ですが、洞
ぐん
るりかわら
はちすほうおう
わざ
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