日本国家概况 第18课日本型経営はどう変わるのか

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だい

第１８課 日本型経営はどう変わるのか

むしさんひと

にほんじん

りゅう

ことば

ちゅうごく

かにほんがたけいえいか

ちゅうごく

中国には「一人の日本人は虫、三人の日本人ば龍」という言葉があると、中

さい

としよ

き

たし

にほんじん

ひとりにほんじん

国

に留

りゅうがく

学していた際に、お年寄りから聞いたことがあります。確かに日本人には、一人一人

へいぼん

しゅうだん

く

ちから

はっき

ふだん

そうぞう

ひとりひとり

はおとなしくて平凡なのに、集

だいたん

団を組むと力を発揮したり、普段からは想像もつかな

けいこう

わる

れい

あ

しんや

いような大胆なことをするといった傾向があります。悪い例を挙げるとすれば、深夜、クラクションを鳴らして走り回る暴走族や、徒党を組むやくざ、学校における集

こうい

ほうこう

はっき

にほん

な

はし

まわ

ぼうそうぞく

ととう

く

がっこう

しゅうだん

団による

ささ

いじめ行為だったりするのですが、いい方向に発揮されたのが、日本の高度成長を支えたと言われる生産現場のＱＣサークル運動や、日本型経営だったのではなかったでしょうか。

日本には終身雇用制・年功序列型賃金・企業内労働組合など、

にほんがたけいえいにほん

しゅうしんこようせい

ねんこうじょれつがたちんぎん

きぎょうないろうどうくみあい

い

せいさんげんば

うんどう

にほんがたけいえい

こうどせいちょう

日本型経営を支えた長期雇用慣行が存在していました。これによって企業は大

ぎじかぞくきょうどうたい

つく

にほんがたけいえい

よ

ささちょうきこようかんこうそんざいきぎょうおお

きな擬似家族共同体を作っていたわけです。これを日本型経営と呼んでいるのですが、

にほんじん

日本人が「うちの会社」と呼ぶ、この会社と自分の一体感があればこそ、家族を犠牲

こ

かいしゃ

はたら

はたら

ばち

にほんじん

つく

せかいだいにい

かいしゃよかいしゃじぶんいったいかんかぞくぎせい

にしても身を粉にして会社のために働く「働き蜂」日本人を作り、世界第二位の

けいざいたいこく

経済大国を作り出したと言えるでしょう。

つくだい



しかし、この日本型経営の中には、外国の人が外から観察しただけではわからない

とくちょう

にほんがたけいえい

なか

がいこく

ひと

そと

かんさつ

特徴があります。それは「根回し」とか「稟議制」とか言われることもありますが、日本の

きぎょう

いしけってい

おお

ちが

にほん

おお

ねまわりんぎせいいにほん

けいえい

経営には欧米とは企業の意思決定のシステムに大きな違いがあるのです。日本の多くの企業では、経営がトップ・ダウンで指示・命令を下すというようなことは極めて稀で、

たんとうぶもん

ていあん

かんれんぶもん

はな

あ

げんあん

ちょうせい

けいえい

しじ

めいれい

くだ

きわ

まれ

きぎょう

ほとんどは担当部門が提案し、関連部門が話し合いつつ原案を調

ねまわ

かんれん

か

ていあん

まわ

よ

どうい

整・修

しゅうせい

正

（「根回し」）し、関連する課が提案を回し読みして同意をもらい（「稟議制」）、

さいしゅうてき

りんぎせい

最終的に経営トップの承

けいえいしょうにん

認を得るという慣

えかんしゅう

習が定

ていちゃく

着していました。ですから、

1




こうしき

公式の経営会議に先だって各部門の事前のコンセンサスがあるわけで、会議は意見を戦わせる場ではなく、お互いの意思確認の場なのです。社

さいしゅうてき

ば

たが

いしかくにん

ば

しゃちょう

けいえいかいぎせんかくぶもんじぜんかいぎいけん

たたか

長とは意見の調

いけんちょうていしゃ

停者で

あり、最

終的な決裁者というわけです。

けっさいしゃ

このできるだけ多数決は避けて、調整しながら共同体全員の合意形成を進めるというのは、伝統的な「和」の文化そのものであり、日本の企業ばかりでなく、政策を決定する国会もそうだったのです。確かに、外からは意思決定のプロセスがわかりづらく、意思決定に時間がかかりすぎるとか、責任の所在が不明確になりがちだとかいった問題点があるのですが、一旦決定されれば、一気に組織全体が動き出せるという長所がありました。また、一般社員と社長の給料の差が数倍程度で、国民の９割が中流意識を持つような平等社会を築いてこられたのも、このコンセンサス重視の「和」の文化があったからでしょう。

昨今、経営者のリーダーシップが強調され、能力主義とトップ・ダウン式のアメリカ式の経営がもてはやされ、終身雇用制を柱とする日本型経営を否定する動きがあるのですが、実は会社再建のために契約制や成果主義を導入して成功した例はあまり多くないのです。それは個人主義の伝統に立つアメリカ式経営は、日本では社員の会社へ忠誠心を失わせ、労使関係を損ない、勤労意欲を削ぐ結果になったからです。事実、日産自動車の経営危機を克服して再建した最高執行責任者カルロス・ローン（元ルノー副社長）は、終身雇用制の堅持を宣言し、「社員の企業再建への労使一体の熱意こそ、日産を蘇らせた。」と評価しています。

日本型経営はどう変わるか、どう変わるべきかというテーマは、今後もいろいろ議論されるでしょうが、経営というのはすぐれてその国の文化に根ざしているものであって、その国の文化を無視しては成り立たないと思えるのです。

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本文来源：https://www.wddqxz.cn/24bbde6748d7c1c708a145e5.html